時刻表。皆さん見たことありますか?
最近は鉄道の時間もネットで調べることが多く、見たことや開いたことがないって方も多いかもしれません。
Ya〇oo!の乗り換えアプリで調べれば、一発ですからね。
実際に時刻表なんて読めなくても、鉄道の旅行なんてできてしまうんです。
しかしそんな時代だからこそ、時刻表の便利さや素晴らしさを伝えたい…
そんな思いで、今回は時刻表について書かせていただきます。
青春18きっぷを使う人は、バイブルですよ。(青春18きっぷについてはこちら!)
読み方について知りたい方は、後半まで飛ばしてください。
時刻表のここがスゴイ!
列車の時間がすぐにわかる
時刻表なんだから当たり前だろ…
なんて思うかもしれませんが、これをいちいちネットで調べるのって結構大変です。
どの列車が早く着くのか?
乗り換えが必要なのか?
途中で乗り換えたほうがラクなのか?
時刻表を開けば、すべて解決します。
所要時間もわかるので、予定を立てるのにも便利です。
主要駅の構内図が書かれている
鉄道の旅に限らず、通勤通学でも、乗り換えって結構面倒ですよね…。
ましては旅行では慣れない駅だし、不安になるのも無理はありません。
〇〇線って何番線かな?
駅が広そうだけど、ホーム遠いのかな…
時刻表には列車の時間だけでなく、主要駅の構内の地図も付け加えられています。
カラーでかつ、大まかな乗り換え時間も書いてあるので、かなり参考になります。。
JRのおトクなきっぷがわかる
少しでも安くなるきっぷないかな?
時刻表にはJR各社(北海道・東日本・東海・西日本・四国・九州)それぞれの、おトクなきっぷについても記載があります。
JRの営業制度がわかる
これは少し難しい話ですが、JRの営業制度に関する記述が書かれています。
乗車券(運賃)のこと、運賃体系、特急券やグリーン券などの料金券のこと、「おとな」と「こども」、払戻しやきっぷの変更、駅レンタカーなどなど…
JRの規則に関する記載があるので、気になることがあれば読んでみると解決します。
特に、グリーン料金や指定席料金のことは参考になります。
駅のきっぷ売り場や「みどりの窓口」にあるような時刻表(「JR時刻表」)だと、ピンク色の紙のページに書かれています。
JRの規則が気になる人や、旅行に関する勉強をしている人は一読しておくといいと思います。
編成がわかる
この特急、自由席ある?
何両編成で、自由席は何両あるんだろう?
グリーン車は何号車?
このような列車の編成に関することも、新幹線や特急、一部の快速列車などであれば、時刻表に書かれています。
また、パソコンや携帯電話等の充電用コンセントの位置が書かれている場合もあります。
時刻表を見ておけば、「この列車、自由席なかった…」なんてことも防げますね。
実は列車の時刻だけではない
JRがメインなのは確かですが、実は私鉄も一部ですが時刻が記載されています。
それどころか、高速バスや一部の路線バス、フェリー、航空機の時刻も書かれています。
しかもいずれも時刻だけでなく、値段も書かれています。
おまけに観光地や駅弁のことまで…。
つまり時刻表一冊で、主な公共交通機関の時刻・値段がほとんどわかってしまいます。
ネットでいちいち検索しなくてもいいんです!
時刻表、めちゃくちゃ便利だと思いませんか?
時刻表のデメリット
重い…
これだけ情報量が多い時刻表ですが、そのせいか一冊がとても重いです。
週刊少年ジャ〇プくらい分厚く、ずっしり重いです。
大きめ時刻表は持ち運ぶのには苦労しますが、小さめのコンパクトな時刻表も発売されています。
小さいと言いても結構分厚いんですが、持ち運ぶことはできます。
また「北海道時刻表」といった、地域や路線限定の時刻表も発売されているので、旅行プランに見合った時刻表を選んでみましょう。
文字が小さい
「文字が小さすぎて読めない!!」
大物俳優の怒号が聞こえてきそうです。
膨大な情報量が災いなのか、文字が小さく、読みにくいのが難点です。
そういった方向けに、文字が大きめの時刻表もあります。
ちょっとクセがある
「クセがすごいんじゃ~」
人気芸人の嘆きが聞こえてきそうです。
時刻表って書き方や記号が少し独特なので、慣れない人がいきなり読むと、ちょっと苦労するかもしれません…。
注意点
最新版の時刻表を使う
毎月ごとに時刻表が発売されていますが、これは月によって運行する列車が変わるためです。
そのため、旅行の計画を立てる際は、最新の時刻表を使用しましょう。
ダイヤ改正時は特に注意
一番気をつけたいのが、ダイヤ改正時です。
だいたい1年に1度、3月中旬くらいに各鉄道会社はダイヤ改正を行います。
そのため、時刻表の3月号はダイヤ改正後の時刻になるので注意してください。
3月上旬に旅行の計画をする方は、2月号の時刻表を使ってください。
ダイヤ改正は3月に限らず、その時々で行う場合もあるので、交通機関の情報は確認しておきましょう。
時刻表の読み方
ここで少しだけ、時刻表の読み方について解説します。
あくまで、かる~く解説します。
これは私が作成した架空の時刻表です。実際の時刻表も、だいたい似たような感じです。
この時刻表を使って解説します。
(この画像に記載されていることはすべて架空のものです。実際には存在しません。)
「たて」と「よこ」
時刻表には「たて」と「よこ」で時刻を確認します。
「たて軸」は各列車の時刻です。上から下へと時間が流れていきます。
「たて軸」でみると、列車名に記載がない普通列車、「とうかい2号」という特急列車、「黒船ライナー」という快速列車の3本の時刻が記載されています。
「よこ軸」は各駅の発車時刻です。左から右へと時間が流れていきます。
覚えておきたい記号
下の(図3)をちらちら見ながら、読んでみてください。
列車の編成
まず(図3)の①と②では、列車の編成について書かれています。
列車名の記載がない一番左の普通列車には、記号がないので「全車自由席」です。
真ん中、特急「とうかい2号」の列車名の下には、四つ葉のクローバーのような①(緑〇印)と人が席に座っているような②(赤〇印)の記号があります。
①は「グリーン車指定席」が併設されているという記号です。
②は普通車が「一部指定席」となっている記号です。普通車でも指定席と自由席の設定がある、という意味です。
以上のことから、特急「とうかい2号」には「グリーン車指定席」と「普通車指定席」と「普通車自由席」で編成されていることがわかります。
一番右の快速「黒船ライナー」には、②のマークだけ記載があります。
なので、快速「黒船ライナー」は「普通車指定席」と「普通車自由席」で編成されるということになります。
時間の読み方
(図3)の③(紫〇印)は、3桁ないし4桁で時刻を表しています。
上1桁もしくは2桁は時間(~時)、下2桁は分(~分)と読みます。
「たて軸」の列車名ごとに時刻を読んでいくと、一番右の普通列車は東京を9時55分、次の停車駅の新品川には10時4分、神奈川中央には10時17分というように読んでいきます。
「よこ軸」の駅ごとの発車時刻を読んでみると、例えば新品川では普通が10時4分、次の特急が10時9分、その次の快速は10時14分の発車となります。
なお、時刻は24時間表記です。
例えば午後3時の場合は、24時間表記では15時になるので、上2桁は15になります。(午後3時35分だと「1535」)
(図1)時刻表では、普通列車は東京を9時55分に出て、名古屋に12時15分に到着することがわかります。
一方で特急「とうかい2号」は、東京を普通列車より後の10時ちょうどに発車しますが、名古屋に到着するのは11時35分です。
このことから、普通列車より後に出る特急列車の方が先に着くことが、時刻表から読み取ることができました。
通過と他線区経由
しばらく眺めて行くと④(黄色〇印)の「ㇾ」と⑤「ll」(青〇印)の記号があります。
(図3)④の「ㇾ」は通過を表す記号です。
真ん中の特急列車を「たて」に見ると、はこね口、新伊豆、中静岡の3つの駅に「ㇾ」の記号があります。
これは特急「とうかい2号」は、この3駅は通過することを意味しています。
同じように快速「黒船ライナー」は、はこね口駅を通過します。
ここで東京から、はこね口駅に行くには、9時55分の各駅停車でないと行くことができないことわかります。
(図3)⑤の「ll」は他線区経由を示します。
一番左の快速「黒船ライナー」を「たて」に見ていくと、中静岡と名古屋の2駅に、「ll」の記号があります。
これは快速「黒船ライナー」が、新伊豆から先は河津さくら・ペリー下田方面に行く列車のため、中静岡方面には行かないことを意味しています。
ここで東京から中静岡に行くためには、9時55分の普通列車でないと行くことができないことがわかりますし、河津さくらとペリー下田へは、快速に乗らないと行くことができません。
さっと5つの記号さえ覚えておけば、時刻表はだいたい読むことができます。
余談ですが、①の四つ葉が白抜きだと「グリーン車自由席」、②の椅子に「全」の文字があると「全車指定席」ということになります。
時刻表を活用しよう!
いかがでしたか?
少しだけでも時刻表の素晴らしさが伝わっていただければ、嬉しいです。
時刻表をうまく活用して、楽しい旅行に出かけましょう!
終わりに 2社の時刻表
時刻表といいても、おおまかに2つあるのをご存知でしょうか?
交通新聞社から出版している「JR時刻表」と、JTBパブリッシングから出版している「JTB時刻表」があります。
内容は同じなので、どちらでも使いやすい方を使っていいと思います。
ですが、あえて私は「JTB時刻表」をおススメします。
「JTB時刻表」は索引地図の欄に、おもな観光地の記載があり、旅行の参考になります。
情報量の多さが旅行では大事なので、「JTB時刻表」をおススメします。
ちなみにJRの駅に備え付けられているのは「JR時刻表」です。