クリスマスの賑わいに包まれたヨーロッパ一人旅。
地中海沿岸の華やかなバルセロナを後にし、次なる目的地はスペインの政治・文化の中心地、マドリードです。
この二大都市間の移動手段として選んだのは、スペインが誇る高速鉄道・Renfe AVEです。
飛行機という選択肢もありますが、市街地の中心にある駅同士を結び、約2時間半という短時間で移動できるAVEは、時間と手間の削減を重視する旅行者に最適でした。
AVEでマドリードへ
配車アプリ「FREE NOW」でサンツ駅へ
早朝のホテルからバルセロナ・サンツ駅(Barcelona Sants)への移動には、配車アプリを駆使して、タクシーを利用しました。
配車アプリでは「Uber(ウーバー)」が有名ですが、スペインでは規制や台数制限により、「FREE NOW(フリーナウ)」の方が圧倒的に利便性が高いです。
この日は早朝だったため、アプリでなかなか車が捕まらずヒヤリとしましたが、なんとか配車に成功。
約30分でサンツ駅に到着しました。
早朝・深夜の移動は、アプリでもタクシーが捕まりにくい場合があるため、前日までの予約や、時間に余裕を持った行動をおすすめします。
AVE乗車前の手荷物検査
バルセロナ・サンツ駅に到着したのは、出発時刻の約40分前。

ヨーロッパの多くの国では、鉄道に改札や手荷物検査がないのが一般的ですが、スペインの長距離高速鉄道(AVEなど)は例外です。
ホームへ向かう前には、必ず手荷物のX線検査とチケットチェックが義務付けられています。
日本の新幹線に乗る感覚で駅に到着すると、検査の長蛇の列に驚きます。
私が訪れた朝8時台でも、セキュリティチェックにはかなりの時間がかかり、間に合わないんじゃないかとヒリヒリしました。
セキュリティチェックの混雑を考慮すると、最低でも出発の1時間前に到着することをおすすめします。
また、Renfeの規定では、荷物のサイズや重量に制限(3点まで、合計25kgまで、最大サイズ85x55x35cm)がありますが、一般の大きなスーツケースであれば問題なく持ち込めることが多いです。
実際に私も、3辺足して157センチの大型のスーツケースを使いましたが、問題なく乗車できました。

AVE 1等車でマドリードへ

セキュリティチェックと改札を通過し、いよいよAVEに乗車。今回私は1等車を予約しました。
1等車の座席配置は「2列・1列」で、私は1列の座席を選択。

広々とした座席と、ゆとりのある車内空間は、長時間の移動でも疲労を感じさせません。
1等車のサービスは運賃によって異なりますが、食事サービスが含まれる運賃もあります。

私が予約した運賃では食事なしだったので、車内でスーパー「メルカドーナ」で購入したクロワッサンを美味しくいただきました。

静かで快適な車内でリラックスしているうちに、列車は定刻通りマドリード・アトーチャ駅に到着。
約2時間半の移動は、日本の新幹線と変わらない高品質なサービスでした。

AVEの予約について
スペイン高速鉄道AVEのチケット予約は、主に以下の2つの方法があります。
Renfe公式サイト
まずはRenfeの公式サイトです。
最もお得なプロモーション運賃や、座席指定など全てを自分で管理したい人向けです。
ただし、日本語非対応のため、英語に自信がなく、予約に不安を感じる方は難しいかもしれません。
Omio(オミオ)
続いて紹介するのが、Omioです。
ヨーロッパ交通を予約するならOmio
日本語を含む多言語対応で、簡単に予約が可能です。
予約後に送られてくるQRコードを提示するだけで乗車できる手軽さが魅力です。
難点はというと、公式サイトよりわずかに手数料が上乗せされることがある点です。
とはいえ、日本語で予約できるのは安心です。
日本語での予約の簡単さを優先するなら「Omio」、最安値と運賃を細かく比較したいなら「公式サイト」がおすすめです。
ちなみに今回私は、公式サイトから予約しました。
メールでQRコード付きのチケットが送られてくるので、チケットチェックの時に提示すれば乗車できます。
アトーチャ駅からホテルまで
マドリードの玄関口・アトーチャ駅
マドリードの主要ターミナルであるアトーチャ駅。改札を抜けた先に広がる光景に、少し驚きました。

巨大なドーム状の旧駅舎の空間は、まるごと熱帯植物園に改造されています。生い茂る緑は駅ということを忘れてしまいそうです。

アトーチャ駅からは、大きなスーツケースを持っていたため、タクシーでホテルへ向かいました。
駅のタクシー乗り場は分かりやすく、メーターも正確でぼったくりの心配もありませんでした。
スペインのタクシーは比較的信頼性が高いと感じます。
今回宿泊したホテル
マドリードでの宿泊は、「Hotel Quatro Puerta del Sol」です。
ホテル クアトロ プエルタ デル ソル (Hotel Quatro Puerta del Sol)
まずよかったのが、抜群のロケーション。
マドリードの中心、ソル広場(Puerta del Sol)から徒歩すぐ。
主要な観光地や地下鉄駅にも近く、観光拠点として完璧です。

そして親切なスタッフとお部屋。
古さはあるものの、広く清潔な部屋でした。
何よりも特筆すべきはスタッフのホスピタリティ。
早めのチェックインにも快く応じてくださり、移動で疲れた身には非常に助かりました。
タクシーを呼んでもらったり、お菓子もいただいたり、ホスピタリティあふれるアットホームなホテルでした。
次回は、このホテルを拠点にマドリードの街を深く掘り下げていきます。